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フッ素を上手に取り入れてむし歯予防! セルフケアとプロケアで効果を高めよう

フッ素を上手に取り入れてむし歯予防! セルフケアとプロケアで効果を高めよう

むし歯予防に効果が期待できるフッ素。①むし歯の活動を抑える ②歯の再石灰化を促す ③歯の質を強化する、という3つの働きで歯をむし歯から守ります。フッ素を効率よく取り入れる方法は、家での“セルフケア”と歯科医院での“プロケア”の2つ。詳しく見ていきましょう。

2025.09.16 口から始める健康づくり

【セルフケア】歯みがきやマウスウォッシュで手軽に取り入れられる

見出し画像 鏡を見ながら歯を磨く女性

セルフケアで最も効果的にフッ素を取り入れる方法は、フッ素入りの歯みがき粉やマウスウォッシュを使用することです。ぜひ次の方法を行なってみてください。

フッ素の活用方法① 歯みがき粉

フッ素が配合されたタイプの歯みがき粉を使って磨くと、歯の表面を強化し酸に溶けにくい歯にする効果が期待できます。

フッ素入りの歯みがき粉を使った歯みがきは、一日2回が目安。そのうちの1回は就寝前がオススメ。就寝中は唾液の分泌が抑えられ、口内の乾燥が原因でむし歯菌が活発になるためです。

なお、うがいをしすぎるとフッ素を洗い流してしまい、効果が弱くなる可能性があります。歯みがき後に少量の水を含んだら、口内全体を一度ゆすぐ程度に留めましょう。

【年齢別】使用する濃度と量の目安

一般的に販売されている商品のフッ素配合濃度は、最大1500ppmFです。しかしフッ素の使用濃度の目安は、年齢によって異なります。一般的に子ども用の歯みがき粉は1000ppmF程度に調整されているものが多いですが、選び方が心配な場合は歯科医院で相談してください。

年齢

フッ素濃度の目安

歯みがき粉の量の目安

歯が生えてから〜2歳

900〜1000ppmF

米粒程度(1〜2mm程度)

3〜5歳

900〜1000ppmF

グリーンピース程度(5mm程度)

6歳〜

1400〜1500ppmF

歯ブラシ全体(1.5cm〜2cm程度)

出典:「フッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法について」4学会(日本小児歯科学会・日本口腔衛生学会・日本歯科保存学会・日本老年歯科医学会)合同の提言(普及版)より 

フッ素の活用方法② マウスウォッシュ

マウスウォッシュも歯みがき粉と同様に、口内全体に行き渡らせて歯の表面をコーティングするように使いましょう。

フッ素入りのマウスウォッシュは、歯みがき後にプラスして使うのがオススメです。歯みがきで歯垢を除去できたら、口内全体に行き渡らせるように20〜30秒ぶくぶくとゆすぎ、吐き出してください。就寝前に使用すると、眠っている間の細菌の働きを抑制する効果が期待できます。

【プロケア】歯科医院で高濃度のフッ素の塗布が可能

見出し画像 歯科医師が施術をしている様子

歯科医院では濃度の高いフッ素の塗布が可能です。高濃度のフッ素塗布は歯科医院でしかできない施術なので、セルフケアとあわせて定期的に取り入れるのをオススメします。

子どもだけでなく、大人にもフッ素塗布はオススメ

フッ素塗布は「子どもがするもの」というイメージがあるかもしれませんが、実は大人になってからも定期的に行なうことが推奨されています。子どもと大人の歯の違いや、どんなところにフッ素が効果的なのか見ていきましょう。

【子ども】歯の質を守るために

乳歯は歯の表面のエナメル質が薄く、歯の構造も十分にできあがっていません。また生え変わったばかりの永久歯もやわらかかったり、歯の表面がざらついていたりと不安定な状態です。

大人に比べてむし歯のリスクが高くなる子どもの歯。濃度の高いフッ素を塗布することで、歯の質を守ったりむし歯予防の効果が望めたりと多くのメリットが得られます。

【大人】歯の根元のむし歯予防に

大人が特に気にしたいのは、歯の根元部分のむし歯(根面う蝕)です。

年齢を重ねたり歯周病になったりすると、歯ぐきが下がって歯の根元部分が露出しむし歯のリスクが高くなります。しかし歯の根元がむし歯になる前にフッ素を塗布することで、健康な歯を維持しやすくなるのです。

歯科医院でのフッ素塗布のポイント

歯科医院でのフッ素塗布の効果を高める2つのポイントを紹介します。

① 塗布の頻度は3〜6ヶ月に一回

歯科医院でできる高い濃度のフッ素塗布は、3~6ヶ月に一回の塗布が目安です。継続して行なうことで、さらに効果が高まります。

歯の状態チェックやフッ素のコーティングのタイミングは個人差があるため、歯科医院で定期的に診てもらってください。

② 塗布後すぐのうがいや飲食は控える

歯に塗布したフッ素は、歯の表面に入り込んでエナメル質を強化します。そのため施術後すぐにうがいや飲食をすると、歯に塗布したフッ素を洗い流して効果を薄めてしまうのです。

歯科医院の指示に従って塗布後は30分ほど放置し、フッ素を安定させることでしっかりと効果を得られます。

フッ素を取り入れる際の注意点

見出し画像 歯磨きをする女の子

フッ素は用法・用量を守っていれば安全に使用できます。しかしフッ素を過剰に摂取してしまうと、中毒症状が起きたり歯の形へ影響を及ぼす恐れも。適切に使用して、むし歯から歯を守りましょう。

気をつけて! 子どもの誤飲

市販の歯みがき粉は安全につくられているので、少量であれば体内に入っても問題ありません。しかし子どもの好むフレーバーのため、過剰に飲み込んでしまう危険性があります。

使用しないときは、子どもの手が届かないところに保管を。歯みがきするときは側で見ていてあげると安心です。

フッ素を取り入れて、家族みんなでむし歯予防!

見出し画像 家族で歯磨きしている様子

幅広い世代に効果が期待できるフッ素。毎日のセルフケアと歯科医院でのプロケアで、家族みんなでむし歯予防に取り組みましょう。

ホームジェル

家庭で使えるフッ素ジェル。毎日の塗布で歯質を強く

Supervisor監修者

株式会社オーラルケア 歯科衛生士


株式会社オーラルケア 歯科衛生士

スウェーデンで確立された、予防歯科の考え方と実践方法を熟知している“予防のエキスパート”。エビデンスに基づいた歯を守る方法とその重要性について、幅広く情報発信を行なっています。歯科医療従事者、企業・団体、一般生活者に向けて、セミナーや教育活動を展開中です。

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