口の中の同じところをよく噛むのはなぜ? 噛む原因と5つの対策方法
頬や唇の内側、舌など、意識せずに噛むことがありますよね。噛んでしまうのは、ストレスや疲労、加齢や肥満によるたるみ、歯並びの悪さ、歯ぎしり、顎関節の異常などさまざまな原因があります。噛みやすくなっている原因がわかれば防ぐことが可能です。噛む癖に合わせた対策で、口の中を噛む問題を解決しましょう!
同じところをよく噛むのはなぜ? 口の中を噛む原因を探ろう
頬・唇の内側や、舌。食事や会話のとき、気をつけていても同じところを噛んでしまうのはなぜでしょうか? 原因を探ってみましょう。
原因① ストレス・疲労
ストレスや疲労は神経伝達を鈍らせます。そのため、会話などの普段は噛まないときでも噛んでしまうことが。また口周りの筋肉が緊張しているときも、筋肉の動きがこわばり噛んでしまいがちです。
原因② 加齢や太ったことによるたるみ
加齢で筋力が低下し頬の内側がたるんだり、太ったことで頬の脂肪が増えて噛みやすくなる場合があります。
筋力低下によるたるみは、適切なケアや生活習慣の見直しでキープが可能。肥満によるたるみは、食事や運動で体重管理を行なえば改善できます。
原因③ 歯並び・噛み合わせが悪い
歯並びが悪いと、口の中を誤って噛みやすくなります。特に同じところばかりを噛んでしまう傾向があるようです。歯並びは、幼児期の習慣(おしゃぶり・指しゃぶり)、爪噛みや頬杖などの癖、歯周病の悪化などが影響を及ぼします。
また顎関節のズレなどが理由で噛み合わせが悪くなることも、口の中を噛みやすくなる原因に。早めに習慣の改善や歯科治療をして、歯並びや噛み合わせが悪くなってしまうのを防ぎましょう。
原因④ 歯ぎしりをする
歯ぎしりで歯がすり減ると、そのぶん頬がたるんで内側に巻き込みやすくなり、口の中を噛みやすくなります。
さらに歯の摩耗は口の中を噛んでしまうだけでなく、噛み合わせの悪さを誘発する場合も。歯がすり減らないように、ケアやストレス対策が大切です。
原因⑤ かぶせ物の影響
かぶせ物や詰め物の高さが合っていないと、噛み合わせに影響が出て口の中を噛むことがあります。「いつも同じところを噛んでしまう……」と感じた場合は、歯医者さんでチェックしてもらいましょう。かぶせ物や詰め物の高さが影響しているかもしれません。
口の中をよく噛む人にオススメ! 5つの対策方法
口の中をよく噛むときの対策は、噛む原因によって異なります。口の中を観察し、普段の生活を見直したうえで自分に合った対策方法を見つけてください。
① 食事に集中してゆっくりよく噛む
食事中は意識してゆっくり噛みましょう。テレビやスマートフォンを見ながら食事をしたり、短時間で慌てて食べたりすると、口の中を噛みやすくなります。
急いで食べる必要があるときも、なるべく食事に集中してゆっくりよく噛むよう心がけてください。
② ストレスを解消する
ストレスを解消すると、口の中を噛むことや歯ぎしりのリスクを低減できます。日中の運動量を増やしたり湯舟にゆっくり浸かったりなど、自分がリラックスできる方法を見つけましょう。
子どもの場合は「公園で遊んで体力を発散させる」「しっかり話を聞いてあげる」「スキンシップを増やす」などが、ストレス解消に効果的です。
③ 良質な睡眠を取る
良質な睡眠は心身をリラックスさせます。口の中を噛むことを予防するためにも、毎日の睡眠で疲れをリセットしてストレスを溜めないようにしましょう。
④ 表情筋を活性化
顔の筋肉を鍛えることで、口周りのたるみを予防できます。表情筋を活性化するための簡単な体操や、顎の緊張をほぐすマッサージもオススメです。
また、食事の際には噛みごたえのある食材を選ぶことも効果的。自然と噛む回数が増え、表情筋を鍛えることにもつながります。
⑤ 就寝中に噛む人はマウスピースを装着
睡眠時の歯ぎしり対策として、マウスピース(ナイトガード)を使用する方法があります。口の中を噛むリスクも軽減できるので、寝ている間に噛んでいる人は歯科医院に相談を。自分に合ったマウスピースをつくりましょう。
もし口の中を噛んでしまったら?
口の中を噛んでしまっても、ほとんどの場合は数日で治ります。そのため基本的には、むやみに触ったり薬剤を使ったりする必要はありません。
とはいえ、噛んだ場所には傷ができている可能性も。ここでは傷の応急処置を紹介します。
口の中を清潔に保つ
雑菌を繁殖させないように、口腔内の環境を清潔に保ちましょう。傷の部分を指で触ったりせず、傷周囲の歯にプラーク(細菌のかたまり)が溜まっている場合には歯みがきを。磨く際には、歯ブラシが傷に当たらないよう注意してください。
口内炎の薬を使用する
口の中を噛んで口内炎になった場合は、口内炎専用の薬を使うことも有効です。炎症を抑えて患部の回復をサポートしてくれます。
ただし使用する薬剤は、症状や目的に応じて選ぶことが大切です。どの薬を選べばよいかわからないときは歯医者さんに相談しましょう。
深い傷はすみやかに歯科医院へ
あまりにも痛みが強かったり、口の中を強く噛んで深い傷ができている場合は、早めに歯科医師へ相談しましょう。腫れや化膿のリスクがあります。また繰り返し噛んで傷をつくってしまうと、腫瘍になる場合も。深い傷には十分な注意が必要です。
口の中を噛む癖は自分に合った対策方法で解決しよう!
口の中を噛んでしまうのは、無意識のことが多いです。この機会に口の中を噛む原因をしっかり見つけて、自分に合った対策を取り入れましょう。
Supervisor監修者
株式会社オーラルケア 歯科衛生士
スウェーデンで確立された、予防歯科の考え方と実践方法を熟知している“予防のエキスパート”。エビデンスに基づいた歯を守る方法とその重要性について、幅広く情報発信を行なっています。歯科医療従事者、企業・団体、一般生活者に向けて、セミナーや教育活動を展開中です。
商品やサービスを紹介いたします記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。