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よく噛むとこんなにもいいことが! 噛むことで得られる10のメリット

よく噛むとこんなにもいいことが! 噛むことで得られる10のメリット

小さいころ、「ひと口につき30回噛もう」と教わったことはありませんか? 実は食べ物をよく噛むと、口だけでなく体や心にまでメリットがあるのです。今回は噛むことで得られるメリットをお伝えします。

2025.04.30 口から始める健康づくり

よく噛むといいことがたくさん! 10のメリット

よく噛むといいことがたくさん! 10のメリット

噛むことは食事だけではなく、健康的な体をつくったり集中して物事に取り組めたり、私たちの生活に欠かせないたくさんのメリットがあります。充実した毎日につながるメリットを10個紹介しましょう。

① 消化が良くなる

しっかりと噛んで食事をすることは、消化を良くする効果もあります。よく噛むと食材が細かくなり、また唾液中に含まれるアミラーゼ(消化を手助けする酵素)が活性化して消化しやすくなり、胃の負担を減らせます。

胃や腸への負担を減らしたい方は、消化を良くするためにも噛む回数を増やしてみてはいかがでしょうか。

② 肥満を防げる

噛む回数を増やすことは、肥満の防止につながります。咀嚼を増やすことで脳の満腹中枢が刺激され、早い段階で満腹を感じやすくなることはご存じの方も多いのではないでしょうか?

満腹中枢を介して交感神経が刺激されることにより、内臓脂肪の燃焼が活発になるのもポイントです。よく噛むことで体の熱生産が高まり、カロリー消費がアップすると考えられています。

③ 目の疲れを軽減する

少し意外かもしれませんが、噛む回数を増やすことは目の疲れの軽減にもつながります。眼精疲労の原因は、目の周りの筋肉の凝り。しっかり咀嚼すると目の周りの血流が活性化して筋肉の凝りが解消でき、目の疲れを軽減します。

スマホやPCでの作業が多い方にとって、眼精疲労はかなりのストレスになっているでしょう。目の疲れを癒すためにも食事はしっかり噛んで食べ、噛む回数を増やす工夫を取り入れてみてください。

④ 歯の病気を予防する

噛む回数が増えると唾液が多く分泌されることから、歯の病気の予防・口内の健康につながるのもメリットといえます。

食事を取った後の口内は酸性になっていて、歯のエナメル質が溶けやすい状態です。唾液には、酸性に傾いた口内を中性(元の状態)に戻す働きがあります。加えて殺菌作用もあることから、むし歯や歯周病といった歯や歯ぐきの病気の予防につながるのです。

また、唾液には保湿効果もあります。唾液の中に含まれる水分やムチンという成分は、口の粘膜をウイルスの侵入や刺激から守ってくれるのです。歯みがき以外に歯や口の健康を保つ方法としても、しっかり噛んで唾液をたくさん出していきましょう。

⑤ 味覚が発達する

味は、食べ物が唾液と混ざることで感じられます。よく噛んでゆっくり食事を味わうと、食材本来の味を感じられるようになるのです。味覚が発達すると、繊細な味を感じられたり薄味で満足できたりと、より食事の時間を楽しめるようになります。

味覚の発達は、特に子どもの成長にとって重要です。子どもには濃い味の料理を避け、ぜひしっかり噛むよう伝えてください。

⑥ 高齢になっても食べる能力を維持しやすくなる

歳を重ねると、食べ物を噛む力や飲み込む力は衰えてしまうものです。しかし噛む回数を増やして食事を続けていれば、高齢になっても食べる能力を維持しやすくなります。

子どもの頃からしっかり噛むことを意識し、高齢になってもその習慣を続けていると、食べる能力の衰えは緩やかです。食事を楽しめることは生きがいにもつながるため、とても大切なメリットといえるでしょう。

⑦ 筋肉が発達し表情が豊かになる

噛む回数を増やすと、咬筋や口輪筋、頬筋といった口の周りの筋肉と側頭筋が発達します。これらの筋肉が発達すると、表情が豊かになる・言葉の発音が良くなる・顎や頬のたるみを防ぐなど、うれしい効果がたくさんあります。

口の周りの筋肉は、意識して鍛えなければ年齢とともに衰えてしまう筋肉です。また前述の効果を得るには、鍛えるだけでなく緊張をほぐすことも大事になります。いつまでも若々しくいたい方は、さっそく今日から積極的に噛むことを生活に取り入れていきましょう。

⑧ 歯並びがキレイになる

噛む回数を増やすと、歯並びがキレイになるのもメリットです。筋肉が発達しやすい子どもは顎の発達も良く、歯並びが矯正されやすいといえます。よく噛むことで顎の筋肉が鍛えられ、顎の骨が広がるため歯がキレイに生えそろうスペースが確保できるからです。

現代人に歯並びのトラブルが増えているのは、咀嚼回数の減少に一因があるといわれています。

⑨ ストレスを解消しリラックスできる

噛む回数を増やすと、ストレスが解消されるというメリットもあります。これは神経伝達物質のひとつで精神を安定させる働きのあるセロトニンが、咀嚼によって分泌されるためです。

セロトニンは、一定のリズムで同じ動きを行なうリズム運動で分泌されるのが特徴。噛むこともリズム運動のひとつです。ストレスをためこんでしまいがちな方は、食事だけでなくリズム運動が簡単に取り入れられるガムを活用してみませんか。

⑩ 脳の働きが活発になる

噛む回数を増やすと、脳の働きが活発になることがわかっています。よく噛むことで顔の筋肉が動くと脳の血流が良くなり、脳の働きが活性化するという仕組みです。

特に、脳の前頭前野や海馬から出るドーパミンの働きが活発になるといわれています。ドーパミンはやる気を引き出すホルモンであることから、意欲的な毎日を送るのに役立つでしょう。また、考える・記憶するなどの働きを持つ前頭前野が活性化するので、高齢者はもちろん仕事や勉強に励む方には注目の効果です。

噛むことで得られるメリットを知ると、食事がもっと楽しくなる!

噛むことで得られるメリットを知ると、食事がもっと楽しくなる!

消化を促進したり肥満を予防できたりと、メリットがたくさんある咀嚼。今日からは噛むことを意識しながら、食事を楽しんでみませんか?

なお毎日の食事でよく噛むためには、しっかり噛める健康な歯をキープすることも大切です。セルフケアはもちろん、定期的に歯科医院へ通って口の環境を整えてくださいね。

Supervisor監修者

株式会社オーラルケア 歯科衛生士


株式会社オーラルケア 歯科衛生士

スウェーデンで確立された、予防歯科の考え方と実践方法を熟知している“予防のエキスパート”。エビデンスに基づいた歯を守る方法とその重要性について、幅広く情報発信を行なっています。歯科医療従事者、企業・団体、一般生活者に向けて、セミナーや教育活動を展開中です。

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