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歯医者さんの定期検診頻度はどのくらい? 最適なタイミングで通い、歯の健康を保とう

歯医者さんの定期検診頻度はどのくらい? 最適なタイミングで通い、歯の健康を保とう

健康な歯を守るためには、定期的に歯医者さんで検診を受けるのがオススメです。今回は年代別に適した定期検診の頻度や、定期検診の流れなど基本情報を紹介します。日々のケアに歯医者さんの定期検診をプラスして、健康な歯を維持しましょう。

更新日: 2023.08.29 口から始める健康づくり

歯医者さんで受ける定期検診とは?

歯医者さんの定期検診では、具体的にどのようなことを行なうか知っていますか? ベストな検診の頻度を知る前に、歯医者さんの定期検診の目的や、なぜ必要なのかといった基本情報をチェックしましょう。

口内の状態を確認する目的で行なうもの

歯医者さんの定期検診は、健康な歯を守る目的で行なうものです。歯科医師や歯科衛生士が口内の状態を見て、むし歯や歯周病がないか、磨き残しがないか確認します。

歯の健康を保つためには日々のケアが重要となりますが、定期検診をプラスすることでさらに健やかな口内環境を維持できます。

定期検診にかかる料金

歯医者さんの定期検診の料金は、保険が適用された場合にはおおよそ3000円です。保険適用となる場合の通院頻度は2〜3ヶ月に1回になることが多いです。一方、保険が適用にならない場合もあります。その場合の料金は、5000円~1万5000円ほどです。

定期検診の料金設定や保険適用の有無は状態や状況によって異なりますので、予約の際に歯医者さんに質問して確かめておくと良いでしょう。

クリーニングやメインテナンスについて

歯医者さんの定期検診は、「クリーニングやメインテナンスとは違うの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。歯医者さんの定期検診は、あくまでも口内の状態をチェックするものです。一方クリーニングは歯の掃除、メインテナンスは歯の健康を維持する目的で行なうなど、多少意味が異なります。

ただし、歯医者さんによって呼び方が変わることがあり、定期検診のことをメインテナンスと呼んだり、クリーニングを含んで定期検診と呼んだりする場合もあるようです。自分がどんなことをしてほしいか明確にしたうえで、定期検診ではどのような工程があるかを歯医者さんに確認するのがオススメです。

クリーニング

歯医者さんでのクリーニングは、超音波スケーラーを使って歯の表面に付いた着色汚れや歯垢、歯石の除去を行ないます。

クリーニングにもいくつか種類があり、徹底して歯の掃除をしたい場合は「PMTC」を選択することもオススメです。通常のクリーニングの工程に加え、歯の表面のバイオフィルムを剥がしたり、歯と歯の間の歯垢を除去したりと細やかな掃除ができます。

参照:厚生労働省e-ヘルスネット

メインテナンス

口内が健康な方が、より良い状態をキープする目的で受けるものがメインテナンスです。口内の状態をチェックしたうえで、必要に応じて歯の磨き方のチェックや歯垢の除去、生活習慣のアドバイスなどが受けられます。

「定期検診よりもさらに一歩踏み込んだチェック」と考えると、イメージしやすいかもしれません。定期検診と同じく呼び方は歯医者さんによるので、処置内容を事前にチェックしておくのがオススメです。

参照:厚生労働省e-ヘルスネット

歯医者さんの定期検診をベストな頻度で受診するメリット

歯医者さんの定期検診には、歯の健康を守る以外にもさまざまなメリットがあるのをご存じでしょうか? ここでは、歯医者さんの定期検診を適切な頻度で受けるメリットをお伝えします。

むし歯や歯周病の予防と早期発見

個人差がありますが、小さなむし歯は8年ほどかけて進行します。歯ぐきの炎症は2週間ほど。放置すると、歯周病のリスクも高まります。

歯医者さんの定期検診を受けることでむし歯や歯周病の早期発見だけでなく、病気になる前の歯や歯ぐきの異常も発見できます。むし歯や歯周病は数日でなるものではありませんが、自分ではケアや確認ができない場合があるため、適切な頻度で受診するのがオススメです。

治療後の経過を見てもらえる

歯の病気を治療した方は、処置した部位に異常がないか適切な頻度で見てもらえるため、良い状態をキープできます。

痛みや炎症、治療によって噛み合わせに違和感があるなど、日常生活で困っていることがあれば検診で定期的に相談できるのもメリットといえるでしょう。

歯垢や歯石の除去

歯垢や歯石は、むし歯や歯周病の原因です。歯垢は、正しく歯みがきができていないと磨き残してしまう場合があります。落としきれなかった歯垢はやがて歯石になり、自分では取り除けないため歯医者さんで専用の機器を使った処置が必要です。

歯の定期検診では必要に応じてクリーニングを実施し、歯垢や歯石の除去を行なうこともあります。適切な頻度で歯医者さんの定期検診を受けることで、口内の病気予防ができる点もメリットです。

年齢を重ねても歯の本数を保てる

定期検診を適切な頻度で受けている人と受けていない人では、生涯残せる歯の本数に違いが出る場合があります。歯の健康を守るために最も重要なのは、毎日の正しいケアです。歯医者さんの定期検診を受けていなくても、セルフケアが充実していれば歯の本数を保てる方もいるでしょう。

一方、磨き残しが多い方や歯ぐきが腫れやすい方は、正しい歯みがきができていないかもしれません。セルフケアが苦手な方は、歯医者さんの定期検診を検討してみてください。

定期検診を適切な頻度で受けていればむし歯や歯周病に絶対ならないわけではありませんが、プロのケアと毎日のセルフケアを両立することで、口内の健康を保ちやすくなります。

【年代別】歯医者さんの定期検診を受診する頻度

歯医者さんの定期検診を何ヶ月ごとに受診するかは、子どもと大人で異なります。それぞれに適した頻度とオススメの理由を解説します。

【子ども】3ヶ月に一度

子どもの歯は、むし歯になりやすいといわれています。乳歯や生えたての永久歯は、歯の表面を覆うエナメル質が大人の歯ほど硬くありません。また、子どもは甘いお菓子を食べる機会が多かったりすることがむし歯の原因になります。

歯の生え変わりなどでも口内の状態が変化しやすい時期なので、3ヶ月に一度の頻度で歯医者さんの定期検診に通院するのがオススメです。

【大人】2〜3ヶ月に一度

大人は2~3ヶ月に一度の頻度で歯医者さんの定期検診を受けると、保険適用になるケースが多く見受けられます。より健康でキレイな歯を保ちたい方は、1ヶ月に一度の頻度で自費のメインテナンスに通っても良いでしょう。

口内の状態が良いと半年以上期間を空ける方もいますが、歯垢が何ヶ月も付着しているとむし歯や歯周病が進行してしまいます。また、歯石の上には細菌や歯垢が付きやすくなるため、早めの除去が必要です。

口内の状態には個人差があるので、何ヶ月ごとに受診するか迷ったら最適な頻度を歯医者さんに聞いてみるのもオススメです。

【お悩み別】歯医者さんの定期検診を受診する頻度

ここでは、口内のお悩み別にオススメの通院頻度をお伝えします。

前提として、歯医者さんの定期検診に高頻度で通えばむし歯や歯周病を完全に予防できるわけではありません。歯医者さんの定期検診は、あくまでもプロのチェックを受けるのが目的です。

まずは毎日のセルフケアがしっかりとできているかに重点を置き、プラスして歯医者さんの定期検診を利用しましょう。

【むし歯になりやすい方】1〜2ヶ月に一度

歯の質や歯並びによってむし歯になりやすかったり、子どもはむし歯の進行が早かったりとむし歯のなりやすさには個人差があります。

むし歯になりやすい方は、1~2ヶ月に一度の頻度でこまめに歯医者さんの定期検診を受けるのがオススメです。高頻度で歯医者さんの定期検診に通院することで、むし歯予防や早期発見につながります。

日々のケア方法

むし歯を予防するためには毎日のケアが大切です。むし歯になりやすい方は、歯垢を除去する丁寧な歯みがきを心がけましょう。特に歯と歯の間や奥歯は歯垢がたまりやすいので、デンタルフロスやワンタフトブラシも活用してください。

【着色汚れや歯垢がたまりやすい方】1〜2ヶ月に一度

飲食や喫煙で着色汚れが付きやすい方や、歯みがきが不十分で歯垢がたまりやすいと感じる方は、高頻度で定期検診を受けるのがオススメです。歯垢や歯石は口内の病気の原因になるため、自分で落とせない汚れは歯医者さんで早めに除去しましょう。

日々のケア方法

着色汚れは、着色汚れを落とす成分が含まれた歯みがき粉を使って、蓄積しないように歯みがきしましょう。歯垢はコシがある歯ブラシを使うと上手に落とせます。

前述の通り、定期検診を高頻度で受けても汚れがたまらないわけではないため、日々のケアを充実させることが大切です。

歯ブラシや歯みがき粉の選び方も、歯医者さんの定期検診でアドバイスを受けられます。着色汚れや歯垢がたまりやすい方は相談してみてください。

歯医者さんの定期検診の流れ

歯医者さんの定期検診の頻度が分かったところで、定期検診の一般的な流れをお伝えします。歯医者さんによって処置内容や工程が異なるので、具体的な流れは予約時に確認してください。

STEP① むし歯や歯周病の有無をチェック

はじめにむし歯や歯周病がないかなど、口内の状態をチェックします。

染め出しで磨き残しを確認

歯医者さんによっては、必要に応じて染め出し液を使って口内の状態をチェックする場合があります。磨き残しの多い箇所や磨き方の指導など、口内を健康に保つための処置やアドバイスを受けられます。

STEP② 歯垢や歯石の除去

専用の機器を使って口内を掃除します。セルフケアに取り組んでいても、正しく歯みがきできていないと磨き残しを少なくするのは難しいものです。自分が苦手な部分を把握しつつ、歯医者さんの定期検診で一旦リセットしてもらいましょう。

STEP③ 歯の着色を落としフッ素を塗布

専用の機器を使って歯の着色を落とし、フッ素を歯の表面に塗布します。フッ素の処置は歯医者によってオプションとなる場合があるので、予約時に確認してください。

フッ素の役割
  • 歯のエナメル質を強くする
  • 歯の再石灰化を促進
  • 口内の細菌の働きを抑える

STEP④ 口内の健康状態を共有

口内をチェックした結果や、磨き残しが多い場所などを改めて患者と共有し、定期検診の振り返りをします。定期検診の結果を受けて、セルフケアで不安な点があればこのタイミングで聞いておくと良いでしょう。

日々のケア&ベストな頻度での歯医者さんの定期検診で健康な歯を保とう

歯医者さんの定期検診に通う頻度は平均して2~3ヶ月に一度、口内トラブルが多い方は1~2ヶ月に1回の頻度で通うのがオススメです。口内を良い状態にキープでき、むし歯や歯周病など病気の早期発見にもつながります。

歯医者さんの定期検診は、あくまでも口内をチェックするもの。むし歯や歯周病を予防するためには、毎日のケアが重要です。歯医者の定期検診にベストな頻度で通いつつ、セルフケアにもしっかりと力を入れて、健康な歯をキープしましょう。

Supervisor監修者

株式会社オーラルケア 歯科衛生士


株式会社オーラルケア 歯科衛生士

スウェーデンで確立された、予防歯科の考え方と実践方法を熟知している“予防のエキスパート”。エビデンスに基づいた歯を守る方法とその重要性について、幅広く情報発信を行なっています。歯科医療従事者、企業・団体、一般生活者に向けて、セミナーや教育活動を展開中です。

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