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すきっ歯が気になる方、必見! 歯と歯の間に隙間が空く原因&予防や対策法とは

すきっ歯が気になる方、必見! 歯と歯の間に隙間が空く原因&予防や対策法とは

すきっ歯が気になってどうにかしたい。そんな方へ、この記事では歯と歯の間に隙間ができる原因や、予防・対策法について詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

2024.05.07 美しい口元を目指す

Supervisor監修者

株式会社オーラルケア 歯科衛生士


株式会社オーラルケア 歯科衛生士

スウェーデンで確立された、予防歯科の考え方と実践方法を熟知している“予防のエキスパート”。エビデンスに基づいた歯を守る方法とその重要性について、幅広く情報発信を行なっています。歯科医療従事者、企業・団体、一般生活者に向けて、セミナーや教育活動を展開中です。

すきっ歯とはどのような状態?

すきっ歯の画像

すきっ歯とは歯と歯の間に隙間が空いている状態で、大きく2種類に分けられます。

・空隙歯列(くうげきしれつ)……全体的に歯と歯の間に隙間がある
・正中離開(せいちゅうりかい)……顔の中央に位置する前歯に隙間がある

「空隙歯列は歯全体」「正中離開は上下の前歯」と覚えるとわかりやすいでしょう。どちらも悩みやコンプレックスにつながる心配があります。気になる際は歯科医院へ早めに相談してください。

すきっ歯は自力で治せる?

大人のすきっ歯は自力で治せません。なかには輪ゴムなどを使って自力で矯正しようとする人もいますが、歯に悪影響を及ぼすので危険です。必ず歯科医院を受診するようにしてください。

一方で、乳歯のすきっ歯は永久歯に生え変わるタイミングで隙間がなくなることがあります。

すきっ歯になる原因

舌で前歯を押している様子

すきっ歯になる原因は「歯の大きさや本数といった先天性のもの」と、「舌癖(ぜつへき)や歯ぎしり、歯周病などによる後天性のもの」が存在します。以下で詳しく見ていきましょう。

先天性の原因

「生まれつき歯が小さい」「本数が少ないor多い」などの理由が挙げられます。

原因① 歯が小さい

顎の大きさと歯のサイズのバランスが悪いことで、隙間が空きやすくなる原因に。歯が小さいとその分スペースが余り、すきっ歯になる可能性が高くなります。

歯が小さくなるのは、遺伝・栄養(ビタミンD)不足・退化などの影響といわれますが、はっきりとした要因はまだわかっていません。

原因② 歯の本数が少ないor多い

大人の場合、歯は全部で28本。親知らずが4本すべて生えていれば32本です。

しかし先天的な理由から生えてくるはずの歯が生えず、スペースが生まれてすきっ歯につながるケースも。

反対に生まれつき歯が多い場合は、過剰な歯が埋まったまま歯ぐきの中で邪魔をして、隙間をつくることがあります。

原因③ 上唇小帯の異常

上唇小帯(じょうしんしょうたい)とは、上唇と歯ぐきを結ぶスジ。ここに異常がある人は、上の前歯に隙間が生じてしまう場合があります。

上唇小帯の異常による前歯の隙間は、見た目だけでなく歯の健康にも影響を与えます。歯ブラシを当てると痛みを感じることがあり、磨き残しが多くなるからです。むし歯や歯周病といったトラブルへとつながる前に、歯科医院で適切な治療を受けましょう。

後天性の原因

舌で前歯を押す癖や歯周病などが考えられます。

原因① 舌で前歯を押す癖がある

舌で前歯を押す癖があると、歯が外に広がって隙間ができる恐れがあります。歯列矯正をしても、癖が治らなければ再び隙間ができてしまう懸念も。癖を改善するのが何より重要です。

原因② 指しゃぶり

一般的に親指を前歯付近で咥えて吸う「指しゃぶり」。このとき歯を内側から押すことで、歯が外に広がり隙間ができてしまいます。

原因③ 歯ぎしり

歯ぎしりは、寝ている間など長時間にわたって強い力がかかります。ストレスや寝相などが原因で起こるケースが多く、習慣化すると歯の形や噛み合わせに悪影響を与えかねません。

自分では気づきにくいので、「就寝中に家族など同居人に確認してもらう」「歯のすり減り具合を歯科医院で定期的に診てもらう」などして対処しましょう。

原因④ 歯周病

歯周病が進行すると、歯を支える骨が少なくなって歯がグラグラした状態に。この揺れによって歯の位置が変わり、すきっ歯になりやすくなります。

歯周病の早期発見と適切な治療は、すきっ歯を防ぐためにも重要です。定期的に歯科検診を受け、自分の口腔状態を把握するよう心がけてください。

原因⑤ 抜歯の影響

歯を抜いた後には、ブリッジやインプラントなどの治療を行なうのが一般的です。しかし何かしらの理由で歯を抜いたまま放置すると、空いたスペースに歯が動いて隙間ができる恐れがあります。

すきっ歯のデメリット

口を手で押さえる女性

「歯並びが悪く見える」「むし歯や歯周病のリスクが高まる」など、すきっ歯にはいくつものデメリットがあります。以下、一つひとつ詳しく説明します。

歯並びが悪く見える

歯に隙間が空いていると歯並びが悪く見えます。口元のコンプレックスにつながり、人前で笑えないなどコミュニケーションに支障をきたす可能性も。毎日を楽しく過ごせるよう、気になる方はまず歯科医院に相談してください。

むし歯や歯周病のリスクが高まる

歯に隙間があると、一見磨きやすそうに感じるかもしれません。しかし実際は、磨き残しが多くなってしまいます。

食べ物が詰まりやすくなる点にも注意が必要です。それだけ長時間食べ物を詰まらせておくということは、細菌に栄養を与え続けてしまい、むし歯や歯周病のリスクが高まります。

むし歯や歯周病が進行してしまった際には、糖尿病や認知症といった全身疾患を引き起こす危険性も。放置せずに早めの対処が大切です。

消化不良につながる

隙間が空いているために食べ物をうまく噛み切れないことがあります。大きなかたまりのまま飲み込むと、胃や腸に負担をかけたり、消化不良につながるので注意しましょう。

発音障害の原因につながる

すきっ歯が原因で歯と歯の隙間から空気が漏れてしまい、発音しづらくなる問題が生じます。特に影響を受けやすいのがサ行とタ行の発音。相手が聞き取りにくくなるなど、コミュニケーションに支障をきたす場合があります。

顎関節症の原因につながる

歯と歯の間に隙間がある状態が続くと、周囲の歯の位置がずれて噛み合わせが悪化。その結果、顎が痛い・口が開けにくいなど顎関節症の原因につながります。

すきっ歯を治すためにできること

マウスピースを付けようとしている様子

すきっ歯は歯科医院での治療が必要であり、大人になってから自力で治すことはできません。以下では治療法の種類や注意点について紹介します。

歯科で治療する

歯科医院での治療法は、ワイヤー矯正、マウスピース矯正、ラミネートべニア、ダイレクトボンディング、クラウン(かぶせ)などさまざまです。自分の症状や予算に合った方法を選びましょう。

歯のサイズを調整する

ラミネートべニア、ダイレクトボンディング、クラウンなど、歯を少し削りサイズを調整して隙間を埋める方法です。ただしむし歯になっていない健康な歯を削るため、どの方法がベストなのか歯科医院でよく相談して決めてください。

歯を移動させて隙間をなくす

ワイヤー矯正やマウスピース矯正など、装置を使って移動させる方法です。歯を削る必要がないので天然の歯を維持できますが、費用と時間がかかります。時間は少しかかっても、自分の歯を削ることなく隙間をなくしたい方にオススメです。

矯正の方法はすきっ歯の状態によって異なります。どの方法が最適か、歯科医院と相談して決めると良いでしょう。

すきっ歯を予防するための習慣

歯科衛生士に歯を見てもらっている様子

すきっ歯につながる習慣がある方は、その癖を変えていくことが大切です。ここからは、すきっ歯を予防するための習慣改善について紹介します。

舌で前歯を押さないようにする

舌で前歯を押す癖は、すきっ歯につながります。舌の癖がある方は【MFT(口腔筋機能療法)】と呼ばれる舌のトレーニングを行ない、その癖を直すことが重要です。

MFTは独自で調べて行なうよりも、しっかりと検査をしたうえで自分に合ったトレーニングを行なうのが効果的です。気になるときには歯科医院へ相談に行きましょう。

指しゃぶりは適切なタイミングで卒業する

指しゃぶりは通常、赤ちゃんの成長とともに自然としなくなるもの。2歳くらいで卒業できているのが理想です。それ以上続けているとすきっ歯の原因になるため、お子さんの成長を見つつ適切なタイミングで卒業できるようサポートしてあげてください。

歯ぎしり対策をする

歯ぎしりは歯が削れるだけでなく、すきっ歯の原因にもなります。意識して治せたら良いのですが、睡眠中などに無意識でしていることが多い習慣です。

寝ている間に歯ぎしりをしていないか、家族など同居人がいる方はチェックしてもらうと良いでしょう。難しい場合、睡眠中の音を録音できるアプリを利用してみるのもひとつの方法です。

また、歯ぎしりはストレスが原因でも起こります。リラックスできる環境を整えたり、適度な運動を行なったりして、ストレスをため込まないよう心がけてください。

むし歯や歯周病を放置しない

むし歯や歯周病がきっかけで、すきっ歯になってしまうことも。異変を感じたらすぐに歯科医院に行きましょう。特に歯周病は自覚しづらい病気。2~3ヶ月に一度の頻度で定期検診を受けることが大切です。

歯が抜けた状態で放置しない

歯が抜けた状態で放置しておくと、すきっ歯の原因になります。歯科医院で適切に対処してもらってください。抜歯したスペースを埋めて歯が動くのを防げば、すきっ歯の予防につながります。

すきっ歯が気になるときは歯科医院に相談しよう

歯科医師に相談している様子

すきっ歯になる原因には、先天的なものと後天的なものが存在します。自分はどの原因に当てはまるのかを知り、最適な治療法を見つけることが大事です。そのためにも、まずは歯科医院へカウンセリングを受けに行きましょう。

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