朝起きたときに口が臭いのはなぜ? 気持ち良く目覚めるための対策方法を紹介!
朝すっきり目覚めたのに口の臭いが気になる。そういった経験はありませんか? せっかくの目覚めが台無しになる口の臭い。なぜ起きたときに臭うのでしょうか。 この記事ではそんな寝起きの臭いに悩むあなたに、朝の口臭の原因と対策方法を紹介します。毎日しっかりケアして、一日を気持ち良くスタートさせましょう!
朝起きたときに口が臭い原因
朝は口臭が強くなる条件が揃っているため、誰にでも起こりうる生理的口臭が発生しやすい状態です。まずはそうした臭いの原因を理解することが口臭対策の第一歩。それぞれの原因について紹介していきます。
原因① 寝ている間の唾液分泌量の低下
日中とは異なり、睡眠時は唾液の分泌量が低下しがちに。そのため唾液による自浄作用が働きにくくなり、細菌が洗い流されることが少なくなります。
さらに寝ている間は口内の温度が一定に保たれるため、細菌にとっては増殖するのにうってつけの環境。
この「唾液の少なさ」「細菌の多さ」により、寝起きの口臭がキツく感じやすくなるのです。
原因② 睡眠時の口呼吸
口の中の乾燥をまねく口呼吸も口臭の原因のひとつ。特に口が閉じにくいV字型の歯並びは口呼吸になりやすいといわれています。
寝ている間にいびきをかくケースが多く、そうなれば唾液が少ないうえ口内の乾燥も進んで、起きたときの口臭をより感じやすくなるでしょう。
睡眠時の口呼吸は自覚しにくいため、寝起きの口臭が気になるときには歯科医院に相談するのがオススメです。
原因③ 歯の磨き残し
歯の磨き残しで食べカスが残ってしまうと、それが菌の餌となり、腐敗臭が発生しやすくなります。夜間は特に細菌の繁殖が盛んになるので、寝る前の歯みがきに十分注意しましょう。
原因④ 臭いの強い食事
前夜に臭いの強い食事を摂ると、朝起きたときに口臭を感じやすくなります。気になる方はできるだけ臭いの強い食事を控えたり、夕食の時間が遅くならないように配慮しましょう。
また日頃から舌ケアを行なっておくことも口臭予防につながります。
原因⑤ 飲酒・喫煙
飲酒はアルコールの利尿作用で口内が乾燥しやすく、さらに分解過程で臭い毒素が発生。喫煙はタバコのタールやニコチンで口臭がキツくなります。
口臭が気になる方は、飲酒や喫煙を控えることも検討してみてください。
原因⑥ 過度なストレス
過度なストレスも口臭を悪化させる要因です。ストレスによる緊張状態で口内の乾燥が進み、さらに就寝時にうまく寝つけないなどの自律神経の乱れがあると、朝起きたときのキツい口臭につながりやすくなります。
リラックスする方法を見つけて、普段からストレスを緩和させましょう。
原因⑦ 口内や全身の病気
むし歯や歯周病など口内の病気だけでなく、全身の病気も口臭のもとになります。①~⑥の原因に当てはまらないときは、そのほかの疾患の可能性も疑ってみてください。その場合は速やかに専門医の診察を受けることが大切です。
朝の口臭を予防する対策方法
朝の口臭を予防する対策方法は、口内環境を整えつつ、口の乾燥を最小限に抑えることが効果的です。具体的な方法や注意点を以下で詳しく説明します。
口内環境を整える
まずは口内環境を整える方法から見ていきましょう。口の中の細菌を少ない状態にしてから就寝することが、朝起きたときの口臭予防につながります。
対策① 歯を丁寧に磨く
寝る前に磨き残しが多いと、朝起きたときに口臭だけでなく口内のネバつきが気になります。寝る前のケアはできるだけ丁寧に行ない、スッキリした状態で眠れるように取り組むのがオススメです。寝る前は日中と比べて比較的歯を磨きやすい時間帯。日頃から磨き残しやすい場所を中心に行なうと良いでしょう。
まず歯ブラシでは絶対に落とせない歯と歯の間や歯ぐきの中を、「デンタルフロス」で。次に歯のカーブした部分や舌側の歯と歯ぐきの境い目などを、「ワンタフトブラシ」で。最後に「3列歯ブラシ」で全体を整えます。
この3つのアイテムを活用することで磨き残しを最小限に抑え、朝起きたときの口臭やネバつきを予防できます。
対策② 舌のケアをする
舌にはたくさんの味蕾(みらい)という組織が並び、絨毯のようになっています。この味蕾を覆うように舌の上に汚れが蓄積すると、白い苔のような舌苔(ぜったい)ができてしまい、これが菌の温床になって口臭の原因となります。
そのため歯だけでなく舌ケアも忘れずに。舌ケアのポイントは1日1回舌ブラシを使って丁寧にケアすることです。ゴシゴシと力強くこすってしまうと味蕾を傷つけてしまうので注意してください。
対策③ マウスウォッシュで洗い流す
口内全体の細菌を効果的に洗い流すのがマウスウォッシュ。特に口臭が気になる方は、殺菌効果が高いタイプや吸着剤が配合されたものを使用するのが適しています。ただし磨き残しが多いと根本的な解決にはなりにくいため、歯みがきの見直しと合わせて活用するのが良いでしょう。
またアルコールが配合されているタイプは、寝ている間の口内の乾燥につながることもあります。よく成分を読んで正しい使い方をするようにしてください。
対策④ 寝る前に水を飲む
寝ている間は思っている以上に汗をかき、気づかないうちに水分不足を起こす可能性があります。寝る前はしっかりと水分補給をして、口も体もうるおしましょう。
対策⑤ 朝起きたらすぐにうがいをする
朝起きたばかりのときは口の中に細菌が増えている状態のため、うがいをして洗い流すことで口臭を予防できます。あわせて歯を軽く磨くのも良い対策です。
対策⑥ 鼻呼吸を意識する
口呼吸は口内の乾燥をまねき、細菌が増えて口臭の原因になります。寝ている間に口呼吸になっているか自覚するのは難しいですが、寝起きに口内がとても乾燥していると感じたら口呼吸を疑ってみてください。
口呼吸を防ぐための商品を活用するのも対策のひとつです。「寝ているときに口で息をしているかもしれない」と心当たりのある方は、ぜひ取り入れてみてください。
朝の口臭を軽減させる習慣
上述の対策方法に加えて日々の生活習慣を見直せば、より効果的に朝の口臭を軽減できます。普段の習慣が口臭の原因になっている場合もあるので、さっそく見直して快適な毎日を過ごしましょう。
飲酒や喫煙の量を減らす
飲酒はアルコールやアセトアルデヒドが血液中に残って臭いを発生。さらに血液で運ばれて肺にも届くため、口臭として感じやすくなります。
喫煙は唾液の分泌を抑制するので口内が乾燥気味に。それにより臭いの原因菌が増殖してしまいます。
また、飲酒・喫煙ともに口臭だけでなく歯周病の進行にも関連しています。「適度な量に抑える」または「電子タバコ・ノンアルコール飲料に切り替える」ことがオススメです。
ストレスを解消する
ストレスが溜まると交感神経・副交感神経のバランスが崩れ、唾液が減少して口臭につながります。またストレスが強くかかり過ぎると胃腸の不調を引き起こし、こちらも口臭の原因になる恐れが。
毎日少しでもリフレッシュの時間をつくることが大切です。具体的には、湯舟につかる・汗をかく・趣味に没頭するなど。自分に合ったストレス解消法を見つけ、意識的にリラックスする時間をつくりましょう。
免疫力を上げる
免疫低下はストレスや疲れ、加齢などの影響が挙げられますが、口臭のもとになる歯周病の進行にも関係しているといわれています。そのため免疫力を上げて歯周病を予防することは口臭の対策にも役立つのです。
免疫力を上げる方法は「適度に運動する」「体を冷やさないように工夫する」「思い切り笑う」などさまざま。ストレス解消にもなるので取り組んでみてください。
歯科検診で定期的にチェック
口内の状態を自宅で隅々まで確認するのはとても難しいため、歯科検診を通じた健康状態のチェックや口内のメインテナンスが欠かせません。むし歯や歯周病などで困ったときだけでなく、定期的に歯科医院へ通うよう習慣づけましょう。
朝の口臭が気になる場合には、検診時に相談してみてください。口内の状態から何が原因になっているのか探ることができます。口臭の相談はしづらいかもしれませんが、一人で抱え込むよりも早期解決が見込めます。
朝の口臭は毎日のケアできちんと対策
朝起きたときの口臭は、日々のケアや習慣を見直すことで予防できます。鼻呼吸の意識、飲酒・喫煙量のコントロール、ストレスの解消、歯科での定期検診など、これらの対策を継続して行ない快適な朝を迎えましょう。
Supervisor監修者
株式会社オーラルケア 歯科衛生士
スウェーデンで確立された、予防歯科の考え方と実践方法を熟知している“予防のエキスパート”。エビデンスに基づいた歯を守る方法とその重要性について、幅広く情報発信を行なっています。歯科医療従事者、企業・団体、一般生活者に向けて、セミナーや教育活動を展開中です。
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