歯ブラシの種類をチェック! ブラシの形状や毛先、サイズの特徴を押さえよう
サイズから形状までさまざまなタイプがある歯ブラシですが、自分にはどんな歯ブラシが合っているのかわからない方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、歯ブラシの種類や選び方を紹介します。効率良くむし歯予防や歯ぐきケアをしたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
Supervisor監修者
株式会社オーラルケア 歯科衛生士
スウェーデンで確立された、予防歯科の考え方と実践方法を熟知している“予防のエキスパート”。エビデンスに基づいた歯を守る方法とその重要性について、幅広く情報発信を行なっています。歯科医療従事者、企業・団体、一般生活者に向けて、セミナーや教育活動を展開中です。
自分に合った種類の歯ブラシを使うメリット
自分に合った種類の歯ブラシを使うメリットは、むし歯や歯周病のリスクを減らせることです。歯並びや歯ぐきの状態、口や手の大きさなどを考慮して自分に合った歯ブラシを選択できると、磨き残しを減らして健康な口内環境を保ちやすくなります。
歯ブラシは毎日の口内ケアに欠かせないアイテムです。なんとなく選ぶのではなく、自分に最適な歯ブラシはどれなのかをしっかりと吟味しましょう。
歯ブラシの構造
歯ブラシの種類を紹介する前に、まずは歯ブラシの構造について解説します。歯ブラシの選び方を知るうえで大切な知識なので、ぜひ参考にしてください。
ヘッド
ヘッドとは、歯ブラシの毛が植わっている部分のこと。歯や歯ぐきに直接触れる部分なので、歯ブラシを選ぶときに注目されやすいパーツです。 ヘッドはプラスチックの部分と毛の部分で構成されていて、それぞれが大きさや形別に種類分けされます。
直接歯や歯ぐきに当たる部分なので、使い心地だけでなく感触などまでこだわると、より良い歯ブラシに出合えるでしょう。
ハンドル
ハンドルとは、歯みがきをする際に手で握る部分のこと。ハンドルの太さや形状によって握りやすさが変化するため、自分の手に合う種類を選ぶのがオススメです。
また、歯ブラシの握り方によっても握りやすいハンドルは変わってきます。自分の歯ブラシの持ち方を確認したうえで、ハンドルの種類を選ぶと良いでしょう。
ネック
ネックとは、歯ブラシのヘッドとハンドルをつなぐ部分のこと。歯ブラシ選びにおいてあまり注目されない部分ですが、ネックの種類によって磨きやすさが変わるのでよく見て選びましょう。
歯ブラシの種類と選び方
ここからは、歯ブラシの形状別の種類を紹介します。
歯ブラシのヘッドの種類
歯ブラシのヘッドは、大きさと厚みで種類分けができます。サイズや厚みごとの特徴を知り、自分に適した種類のヘッドを選びましょう。
ヘッドの大きさ
歯ブラシのヘッドは、小さめから大きめまでさまざまなサイズのものがあります。小さめサイズと大きめサイズのメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット |
デメリット |
|
一般的なサイズ |
標準的な磨き心地でサイズ選びに悩んだときにオススメ |
小さめヘッドほど小回りがきかず、大きめヘッドほど広範囲は磨けない |
小さめ |
小回りがきくため細かい部分までしっかり磨ける |
歯みがきに多少時間がかかる |
大きめ |
広い範囲が磨けるため時間がないときに便利 |
細かい部分にブラシが届かず磨き残しが出やすい |
口が小さい方は小さめヘッドの歯ブラシを、口が大きい方は大きめヘッドの歯ブラシを選ぶと、歯を磨きやすく感じるでしょう。
ただ、ヘッドが大きめだと歯垢をうまく取り除けない恐れがあるため、基本的にはふつうから小さめサイズのヘッドの歯ブラシを選ぶのがオススメです。サイズ選びに迷ったら、まずは長さが前歯2本程度、幅が3列の歯ブラシから始め、サイズを微調整して自分に合うものを探すと良いでしょう。
ヘッドの厚み
歯ブラシのヘッドは、大きさだけでなく厚みにも注目して選びましょう。
ふつうの厚さのヘッドでも歯ブラシが奥歯に届く方は、厚みにこだわる必要はありません。しかし親知らずに歯ブラシが届きにくいなどの悩みがある方は、薄型ヘッドやワンタフトブラシを試してみると良いでしょう。
歯ブラシの毛の種類
歯ブラシの毛は、直接歯や歯ぐきに当たる大切な部分です。毛のやわらかさ、毛先の形状、カット方法の3つに分けて種類を解説するので、自分に合うものを探してみてください。
毛のやわらかさ
歯ブラシの毛のやわらかさには、かため、ふつう、やわらかめなどがあります。磨き心地の好みや歯ぐきの状態に合わせて選びましょう。
メリット |
デメリット |
オススメな方 |
|
かため |
歯垢を落としやすい |
・力を入れて歯みがきをすると歯ぐきに負担がかかる |
・しっかりした磨き心地を求める方 |
ふつう |
適度な硬さで歯垢を落としやすい |
特になし |
歯ぐきが健康な方 |
やわらかめ |
歯や歯ぐきに負担をかけにくい |
・ネバネバした歯垢を落とすには時間がかかる |
・歯ぐき下がりが気になる方 |
毛先の形状
歯ブラシの毛先の形状は、丸みのある形にカットされたラウンドカット毛と、先端に向かって細くなる形状のテーパード毛などがあります。
ラウンドカット毛は最もオーソドックスな毛先の形状です。歯や歯ぐきに傷をつけたり歯ぐきの痛みを感じさせたりすることなく、歯の表面に付いた汚れを効率良く落とせるのが特徴。むし歯の予防をしたい方にオススメです。
一方、テーパード加工の毛先は、歯と歯ぐきの境目に到達しやすいのが特徴。歯と歯ぐきの間の溝にも毛先が少し入るので、歯ぐきケアをしたい方にオススメです。また、やさしい使い心地なので、歯ぐきが敏感な方にもオススメできます。
ブラシ部分のカットの仕方
歯ブラシは、平らにカットされたフラット型、ギザギザにカットされた山型、中央が膨らむ形にカットされたドーム型などがあります。
歯の表面を一気に磨きたい方はフラット型を、歯と歯の間のくぼみに届かせたい方は山型カットの毛先を選びましょう。ドーム型の歯ブラシは、歯と歯ぐきの境目を磨きたい方にオススメです。
歯ブラシのハンドルの種類
歯ブラシのハンドルは、太さや形状でさまざまな種類に分けられます。歯ブラシの握り方や握力の強さ、握り心地などに合わせて選びましょう。選び方のポイントは以下のとおりです。
- 磨く力が強い方:細めのハンドル
- 握力が弱い方や高齢者:太めのハンドル
- 指をしっかり固定したい方:ラバーグリップ付きのハンドル
歯ブラシのネックの種類
歯ブラシのネックには、主にストレートとカーブなどがあります。基本的にはストレートタイプのネックの歯ブラシを選び、どうしても届きにくい部分がある場合にカーブタイプのネックの歯ブラシを使用するのがオススメです。
歯ブラシの【用途別】の選び方
ここからは、歯ブラシの用途別の選び方を紹介します。
細かい部分用
細かい部分にもしっかり届かせたい場合は、ヘッドが小さめでブラシの硬さはやわらかめ、毛先がテーパード加工の歯ブラシを選ぶのがオススメです。ヘッドが小さい歯ブラシは小回りがきくため、歯並びがガタガタになっている部分や奥歯の磨きにくい部分もしっかりとケアできます。
ササッと磨きたいとき用
歯みがきをササッと済ませたいときは、ヘッドのサイズが大きめの歯ブラシや電動歯ブラシを選ぶのがオススメです。ヘッドが大きめの歯ブラシを使うと歯の表面との接触面積が広くとれるので、歯みがきが時短できます。ですが、ササッと磨くだけでは磨き残しが多くなるため注意が必要です。
子ども用
子ども用の歯ブラシは、年齢に合わせて適切なアイテムを選ぶようにしましょう。
赤ちゃん(歯ブラシデビューから1歳頃まで) |
・のど突き防止ガードがあるもの |
乳幼児 |
・ハンドルが細めなもの |
小学生 |
・奥歯に届きやすいもの |
赤ちゃんの時期は、シリコンタイプの歯ブラシを口内に入れて遊ばせることで歯みがきの練習をします。幼児になったら幼児用の歯ブラシに変えて、お母さんと一緒に磨き方を確認しながら磨く、歯科医院で教えてもらうなどして、小さなうちから身につけられるようにしていきましょう。
乳幼児期は歯ブラシをくわえたまま、立ち上がったり走ったりしてしまうことで事故が起こります。歯みがきをしているときには目を離さず、落ち着いて座っていられる時間を見極めて行ないましょう。のど突き防止機能のある歯ブラシを選ぶと安心です。
小学生頃になると、6歳臼歯が生えたり乳歯が抜けて永久歯に生え変わったり、大人の歯が生えてきます。生えかけの歯をしっかり磨いてむし歯予防ができるよう、奥歯まで届きやすいワンタフトブラシを取り入れるのもオススメです。
仕上げ磨き用
仕上げ磨き専用の歯ブラシは、ヘッドはお子さんのお口に、ハンドルは大人の手にフィットしています。仕上げ磨きの際に普段の力で磨いてしまうと、子どもには痛く感じることがあります。そのため、やわらかめの歯ブラシを選んでおくと安心です。
歯垢が黄色っぽく硬い場合には、歯ぐきに当たらないよう細心の注意を払って気をつけてケアしてあげてください。
高齢者用
高齢者用の歯ブラシは、さまざまな点に配慮して選ぶ必要があります。まず、デリケートな歯ぐきを傷つけないよう、毛がやわらかめの歯ブラシを選びましょう。ヘッドは、細かく歯を磨きやすい小さめサイズがオススメです。
ハンドルは、ストレートな形状のものが握りやすく高齢者に適しています。握力が低下している場合は、太めのハンドルの歯ブラシを選ぶと握りやすく歯ブラシが安定しやすいですよ。
歯ぐきケア用
歯ぐきケア効果を重視して歯ブラシを選ぶ場合は、歯と歯ぐきの溝の中に入る細めのテーパード毛の歯ブラシを選ぶのがオススメです。歯ぐきが敏感になっている場合は、やわらかめの毛のものを選びましょう。
矯正治療中用
矯正治療中には、矯正器具の周りを細やかに磨ける歯ブラシがオススメです。矯正用の歯ブラシ同様小回りがきくよう、ヘッドのサイズが小さめの歯ブラシを選びましょう。また、矯正装置は歯並びによってさまざまです。歯科医院で磨き方を教えてもらい、矯正中むし歯にならないようできるだけ予防しましょう。
歯ブラシの種類にこだわって効率良く口内をケアしよう
今回は、歯ブラシの種類と選び方を紹介しました。歯ブラシはヘッドや毛、ハンドルなどのパーツごとにさまざまな種類へ分類されます。口の悩みに合わせて歯ブラシを選び、効率良く口内をケアしましょう。
また、歯ブラシだけではケアしきれない部分もあるので、フロスやワンタフトブラシなどの細かい部分をケアできるアイテムも取り入れてみてくださいね。
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