
唾液の量はこうして増やす! ドライマウス対策にオススメの方法9選
無意識のうちに、いつも口の中をうるおしてくれている唾液。実は唾液には「口内の細菌を洗い流す」「粘膜を保護する」「歯がすり減るのを防ぐ」「むし歯になりにくくする」など、多くの役割があります。今回は唾液をたっぷり出す方法を紹介! 口や体の健康づくりにぜひお役立てください。
唾液の分泌を増やす方法

唾液の分泌量が減ると、むし歯や歯周病、口臭の原因となるだけでなく、免疫力の低下や味覚異常を引き起こすこともあります。
唾液の分泌量を増やすためには、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか? ここでは、唾液の分泌を増やす方法を紹介します。
① 咀嚼の回数を増やす
唾液の分泌量を増やすためには、咀嚼の回数を多くするのが効果的です。唾液は咀嚼するときに分泌されるので、食事の際はよく噛んで食べることを意識してください。
早食いになりがちな人は、食べ物の調理法や切り方を見直して咀嚼回数を増やすのがオススメです。食事以外のタイミングでは、ガムを噛むなどすると唾液の分泌を促せます。
② 鼻呼吸を意識して口内の乾燥を防ぐ
唾液の分泌を増やすためには、鼻呼吸を意識することも大切です。口呼吸の習慣があると、口内が乾いて唾液の分泌量が減るだけでなく、口内が外気にさらされることで分泌された唾液が乾燥しやすくなります。
唾液の役割を享受するためには鼻呼吸の習慣を。慢性的な鼻炎などが原因で口呼吸になっている場合は口呼吸の原因を解消し、鼻呼吸が自然にできるように整えましょう。
③ こまめに水分補給をする
こまめな水分補給も、唾液の分泌量を増やす大切なポイントです。体内の水分が不足していると唾液の分泌が減りやすいため、脱水状態にならないよう水分をこまめに摂ってください。
ただし、コーヒーや緑茶といったカフェインを含む飲料には利尿作用があるため、飲み物を飲んでいても脱水が進む原因となります。水分補給には、水やノンカフェインの飲み物を選んで飲むのがオススメです。
④ 会話をしたり歌を歌ったりする
唾液の分泌量を増やすためには、会話をしたり歌を歌ったりして口に刺激を与えるのも効果的です。口を動かすことで唾液の分泌を促せるので、人と会話する機会を増やすのもオススメ。一人で過ごしているときには、歌を歌ったりひとりごとを言ったりしてもOKです。
唾液はストレスによって分泌量が減少します。人と話したり自分の好きな曲を歌ったりするとストレスの発散にもなるため、口への刺激とストレス解消の両面で唾液の分泌増加に効果的です。
⑤ 飲酒や喫煙の習慣を見直す
唾液の分泌量を増やすためには、飲酒や喫煙の習慣を見直すことが大切です。アルコールには利尿作用があるため、飲酒をすると脱水を引き起こしやすく、唾液の量が減る原因となります。
また喫煙習慣があると自律神経が乱れやすくなり、唾液の量が減る原因にも。唾液をしっかりと分泌させるためには、過度な飲酒や喫煙は控えましょう。
⑥ ストレスを発散する
唾液を増やすためには、ストレスを解消することも大切です。ストレスをため込むと唾液の量が減る原因となるため、体を動かしたり趣味に没頭する時間をつくったりしてストレスを発散しましょう。
⑦ マッサージを行なう
唾液の分泌を増やすためには、唾液腺がある部位のマッサージも効果的です。唾液の分泌量が少なく食べ物を飲み込みにくい方は、食事の前にマッサージを行なってみてください。
- 耳の下に親指以外の指を当てて円を描くように10回揉む
- 耳の下からあごの下にかけて親指でフェイスラインを4〜5ヶ所、各5回ずつ押す
- 両手の親指であごの下を押し上げるように10回押す
⑧ 舌の体操を行なう
唾液の分泌を促すために、舌の体操で口内を刺激するのもひとつの方法です。口を開けて行なう方法と口を閉じて行なう方法の2パターンを紹介するので、ぜひやってみてください。それぞれの動作を5回ずつ行なうのがオススメです。
- 舌を思いきり前に突き出して戻す
- 舌を出して左右に動かす
- 舌を上下に動かす
- 左右の頬を内側から舌で押す
- 上唇と下唇を内側から舌で押す
- 舌をぐるりと回す(反対回しも行なう)
⑨ 服用薬の数を見直す
唾液の量を増やすには、服用薬の数を見直すことが効果的な場合もあります。薬の中には口内を乾燥させてしまう副作用を持つものがあるため、薬の種類を変えると唾液の量が増えることがあるのです。
また薬を複数服用している場合は、唾液の量が少なくなるというデータもあります。日常的に服用している薬がいくつもある場合は、かかりつけの医師に口が乾くことを相談し、薬の数や種類の変更を検討してもらうと良いでしょう。
出典:Närhi TO(2001),Salivsekretion och anvandning av mediciner hos aldre. Tandläkartidningen. 93(2):12-18
出典:Sreebny LM, et al. Xerostomia. Part Ⅱ: Relationship to non-oral symptoms, drugs and diseases. Oral Surg Oral Med Oral Pathol, 1989; 68: 419-427.
唾液の量を増やして、健やかな毎日を手に入れよう

よく噛んで食べることや唾液腺マッサージなど、唾液の分泌を増やすにはさまざまな方法があります。今日から実践して健やかな毎日を手に入れましょう。
「いろいろと試してみたものの改善されない」といったときには、専門家への相談も検討してください。
Supervisor監修者
株式会社オーラルケア 歯科衛生士
スウェーデンで確立された、予防歯科の考え方と実践方法を熟知している“予防のエキスパート”。エビデンスに基づいた歯を守る方法とその重要性について、幅広く情報発信を行なっています。歯科医療従事者、企業・団体、一般生活者に向けて、セミナーや教育活動を展開中です。
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